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第27条《相続税の申告書》関係

目次

(相続税の申告書の提出義務者)

27-1 相続税の申告書を提出しなければならない者は、相続又は遺贈(当該相続に係る被相続人からの贈与により取得した財産で相続時精算課税の適用を受けるものに係る贈与を含む。以下27-8までにおいて同じ。)によつて財産を取得した者で、その取得した財産につき法第19条の2第1項並びに措置法第69条の4第1項、第69条の5第1項、第69条の6第1項並びに第70条第1項、第3項及び第10項の規定の適用がないものとして計算した場合において納付すべき相続税額があるものに限られるのであるから留意する。(昭41直審(資)5、昭46直審(資)6、昭50直資2-257、平15課資2-1、平19課資2-5、平20課資2-10、課審6-3、令2課資2-10、令4課資2-6改正)

(相続税の申告書の記載事項)

27-2 法施行規則第13条第1項第9号に規定する「法以外の法律の規定による相続税額の控除」には、遺産、相続及び贈与に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とアメリカ合衆国との間の条約の実施に伴う相続税法の特例等に関する法律(昭和29年法律第194号)による未成年者控除及び障害者控除があるのであるから留意する。(昭39直審(資)30追加、昭47直資2-130、昭50直資2-257、平15課資2-1、平20課資2-10改正)

(相続税の申告書の提出先)

27-3 被相続人がその死亡の時において法施行地に住所を有する場合においては、当該被相続人から相続又は遺贈によって財産を取得した者が提出しなければならない相続税の申告書の提出先は、法附則第3項の規定によりすべて当該被相続人の死亡の時における住所地の所轄税務署長となるのであるから留意する。

(「相続の開始があったことを知った日」の意義)

27-4 法第27条第1項及び第2項に規定する「相続の開始があったことを知った日」とは、自己のために相続の開始があったことを知った日をいうのであるが、次に掲げる者については、次に掲げる日をいうものとして取り扱うものとする。
 なお、当該相続に係る被相続人を特定贈与者とする相続時精算課税適用者に係る「相続の開始があつたことを知つた日」とは、次に掲げる日にかかわらず、当該特定贈与者が死亡したこと又は当該特定贈与者について民法第30条((失踪の宣告))の規定による失踪の宣告に関する審判の確定のあったことを知った日となるのであるから留意する。 (昭57直資2-177、平15課資2-1、平17課資2-4改正)

(1) 民法第30条及び第31条の規定により失踪の宣告を受け死亡したものとみなされた者の相続人又は受遺者 これらの者が当該失踪の宣告に関する審判の確定のあったことを知った日

(2) 相続開始後において当該相続に係る相続人となるべき者について民法第30条の規定による失踪の宣告があり、その死亡したものとみなされた日が当該相続開始前であることにより相続人となった者 その者が当該失踪の宣告に関する審判の確定のあったことを知った日

(3) 民法第32条((失踪の宣告の取消し))第1項の規定による失踪宣告の取消しがあったことにより相続開始後において相続人となった者 その者が当該失踪の宣告の取消しに関する審判の確定のあったことを知った日

(4) 民法第787条((認知の訴え))の規定による認知に関する裁判又は同法第894条第2項の規定による相続人の廃除の取消しに関する裁判の確定により相続開始後において相続人となった者 その者が当該裁判の確定を知った日

(5) 民法第892条又は第893条の規定による相続人の廃除に関する裁判の確定により相続開始後において相続人になった者 その者が当該裁判の確定を知った日

(6) 民法第886条の規定により、相続について既に生まれたものとみなされる胎児  法定代理人がその胎児の生まれたことを知った日

(7) 相続開始の事実を知ることのできる弁識能力がない幼児等 法定代理人がその相続の開始のあったことを知った日(相続開始の時に法定代理人がないときは、後見人の選任された日)

(8) 遺贈(被相続人から相続人に対する遺贈を除く。(9)において同じ。)によって財産を取得した者 自己のために当該遺贈のあったことを知った日

(9) 停止条件付の遺贈によって財産を取得した者 当該条件が成就した日

(注) これらの場合において、相続又は遺贈により取得した財産の相続税の課税価格に算入すべき価額は、相続開始の時における価額によるのであるから留意する。

(申告期限の直前に認知等があつた場合の申告書の提出期限の延長)

27-5 法第32条第1項第2号から第4号まで若しくは法施行令第8条第2項第1号若しくは第2号に掲げる事由又は27-4の(2)若しくは27-4の(6)に掲げる事由に該当する場合において、当該相続人又は受遺者以外の者に係る相続税の申告書の提出期限が当該事由が生じた日後1月以内に到来するときは、これらの事実は、昭和45年6月24日付徴管2-43ほか9課共同「国税通則法基本通達(徴収部関係)の制定について」通達(以下27-6において「通則法基本通達(徴収部関係)」という。)の「第11条関係」の「1(災害その他やむを得ない理由)の(3)」に該当するものとして、当該相続人又は受遺者以外の者に係る相続税の申告書の提出期限は、これらの者の申請に基づき、当該事由が生じたことを知った日から2月の範囲内で延長をすることができるものとする。
  また、相続税の申告書の提出期限前1月以内に法第3条第1項第2号に規定する退職手当金等の支給額が確定した場合についても、これに準ずる。(昭39直審(資)30、昭57直資2-177、平15課資2-1、平19課資2-5、課審6-3、平25課資2-10改正)

(胎児がある場合の申告期限の延長)

27-6 相続開始の時に相続人となるべき胎児があり、かつ、相続税の申告書の提出期限までに生まれない場合においては、当該胎児がないものとして相続税の申告書を提出することになるのであるが、当該胎児が生まれたものとして課税価格及び相続税額を計算した場合において、相続又は遺贈により財産を取得したすべての者が相続税の申告書を提出する義務がなくなるときは、これらの事実は、通則法基本通達(徴収部関係)の「第11条関係」の「1(災害その他やむを得ない理由)の(3)」に該当するものとして、当該胎児以外の相続人その他の者に係る相続税の申告書の提出期限は、これらの者の申請に基づき、当該胎児の生まれた日後2月の範囲内で延長することができるものとして取り扱うものとする。(昭57直資2-177改正)

(有効な申告書としての取扱い)

27-7 期限内申告書、期限後申告書又は修正申告書に記載すべき事項のうちその一部について記載のないものの提出があった場合においても、財産の取得年月日、被相続人又は贈与をした者の氏名の記載がないもの等、その欠陥を税務署長が照会することにより補正することができる程度のものであるときは、その提出があった日において申告書の提出があったものとして取り扱うものとする。(平15課資2-1改正)

(還付を受けるための申告書の提出期限)

27-8 法第27条第3項に規定する申告書は、相続開始の日の翌日から起算して5年を経過する日まで提出することができるのであるから留意する。(平15課資2-1追加)

(還付を受けるための申告に係る更正の請求)

27-9 法第27条第3項に規定する申告書についても、通則法第23条の規定の適用があることに留意する。この場合において同条第1項に規定する「当該申告書に係る国税の法定申告期限」とあるのは、「当該申告書を提出した日」と読み替えるものとする。(平15課資2-1追加)

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